当院で免疫抑制薬を使用されている方には、ウイルス・細菌・真菌の感染症に罹った場合に免疫抑制薬の休薬を検討する必要があることを開始時にお話しています。ただ、時間が経つと忘れてしまう場合もあり、今月は休薬せずに継続してしまっていた方がたまたま複数人いらっしゃいました。
なので、あらためて啓発いたします。
生物学的製剤、JAK阻害薬、そのほか免疫抑制作用がある薬剤を使用している方は、風邪症状のほか、気管支炎・副鼻腔炎・腸炎・膀胱炎・蜂窩織炎など感染症が疑われるとき、休薬を検討してください。判断に迷った場合、当院におかかりの方は診療時間内に電話にてお問い合わせくだされば医師が直接またはスタッフ経由で指示いたします。
なお、プレドニンやメドロールなどのステロイドについては長期内服している場合に突然中止すると、副腎不全を生じて体調が悪化する恐れがあるため、休薬や急な減量は行わないことが多いです。ステロイドは自己判断で中止せず、必ず医師に確認するようにしましょう。
ちなみに免疫抑制作用がある薬剤とは下記のものを指します。
・メトトレキサート(リウマトレックス、メトジェクト)
・タクロリムス(プログラフ)
・シクロスポリン(ネオーラル)
・ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト)
・ミゾリビン(ブレディニン)
・アザチオプリン(イムラン、アザニン)
・レフルノミド(アラバ)