倦怠感

更新 2021/3/20

倦怠感とは、だるい、体が重い、疲れたなどの感覚で、疲労感とほぼ同義に使われています。倦怠感や疲労感についてはまだ不明な部分も多く、以前は乳酸の蓄積が疲労の原因であるという説もありましたが現在は否定されています。
何かに夢中になっているときに眠気や疲れを忘れ作業や運動に没頭できたが、そうでないときは同じ程度の作業や運動でえらく疲れた、という経験は誰にでもあると思います。このように疲労そのものと、その感じ方にはズレがあるようです。
通常の疲労感は十分な睡眠によって解消できますが、いくら寝てもとれない病的な疲労感や倦怠感が存在します。

このような病的な倦怠感は感染症・膠原病・悪性腫瘍など身体の病気や、うつ病など心の病気まで様々なものが原因となります。膠原病では全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、皮膚筋炎・多発性筋炎、成人スティル病、各種血管炎をはじめ多くの病気で倦怠感を生じます。また、心臓や肺の病気、貧血などによって生じる低酸素血症も倦怠感の原因となります。その他、体力の消耗が激しい病態や十分に栄養を摂取できない病態では倦怠感を生じやすくなります。いずれの場合も元となる病気の治療によって倦怠感を改善できる可能性があります。

薬剤の副作用によっても倦怠感を感じる場合もあります。抗がん剤による倦怠感は有名ですが、リウマチ膠原病領域ではメトトレキサートによるものが知られています。それ以外の薬剤でも生じることがありますが、基本的に薬剤による倦怠感は薬剤の中止によって改善できるものなので、薬を使い始めてから倦怠感が気になるようになった場合は先生に相談するようにしましょう。倦怠感に目を瞑ってでもその薬を継続すべき状況であれば仕方ありませんが、代わりの薬があれば変更してもらえるはずです。

その他、西洋医学では病気に当てはまらない状態であっても、東洋医学的に気虚(ききょ)や血虚(けっきょ)と呼ばれる状態で、倦怠感を生じていることがあります。これらに対しては漢方薬が役に立ちますので、なかなか治らない倦怠感については漢方医に相談してみるのもよいかもしれません。

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