あらゆる疼痛全般に言えることですが、痛みは自覚症状であり、その感じ方には個人差があります。刺激を痛みとして感じる基準(疼痛閾値)が低いと痛みに対して過敏になり、逆に低いと鈍感になります。慢性疼痛と呼ばれる状態ではこの閾値が低いため、わずかな刺激が脳には痛みとして感じられる状態となっているようです。人間は感覚を集中することによって、例えば聴覚に集中することによって雑音の中から人の声を探し出したりすることができます。同じように痛みのある場所に集中(注目)することで、より痛みを繊細に感じることができてしまうため、感じた痛みが気になり、その痛みに注目することによって、より痛みを感じやすくなるという悪循環に陥りやすくなります。